◇神奈川県立音楽堂 歌劇「シッラ」【5.1サラウンド】 (午前1時11分30秒~午前3時19分00秒)
ヘンデル 作曲
台本:ジャコモ・ロッシ
演出:彌勒 忠史
美術:tamako☆
衣裳:友好まり子
照明:稲葉直人(ASG)
立師:市川新十郎
<出演>
シッラ:ソニア・プリナ
メテッラ:スンへ・イム
レピド:ヴィヴィカ・ジュノー
フラヴィア:ロベルタ・インヴェルニッツィ
クラウディオ:ヒラリー・サマーズ
チェリア:フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリ
神:ミヒャエル・ボルス
管弦楽:エウローパ・ガランテ
バイオリン・指揮:ファビオ・ビオンディ
台本:ジャコモ・ロッシ
収録:2022年10月29・30日 神奈川県立音楽堂
ヴァイオリンの弾き振りって初めて見たかも?
以下神奈川県立音楽堂ホームページより
音楽堂室内オペラ・プロジェクト第5弾
時代を超えて多彩な表現を美しい響きとともにおとどけする音楽堂室内オペラ・プロジェクトにヘンデルの「最も謎につつまれたオペラ」『シッラ』が登場。世界の古楽界を牽引するファビオ・ビオンディ指揮エウローパ・ガランテと豪華な歌手陣、日本のオペラ界をせおうクリエイターたちが火花を散らす日本初演!
2020年2月26日。日本の音楽ファンが涙を流した。
古楽界のリーダー、ファビオ・ビオンディ率いる世界的アンサンブル「エウローパ・ガランテ」らによるオペラ「シッラ」が、日本のクリエイターとの協働で初めて完全な舞台版として世界初演される日まであと3日。
コロナウイルス対策の政府の要請をきっかけに、公演中止となったのだ。
ファンだけではない。
第一人者として世界の檜舞台で古の名作オペラの復刻上演の実績をつんできたビオンディだからこそ実現できるレパートリー。日本の楽壇、いや、世界でまだ誰も見たことのないエウローパ・ガランテの完全舞台版。
2017年の計画発足以来3年。
演出の彌勒忠史は、2019年春にイタリアに飛んでビオンディと打ち合わせ「全面的にあなたを信頼する」との力強い言葉を得て、オペラ界で活躍する気鋭のクリエイターたちでチームを組み、神奈川県立音楽堂とともに着々と準備を重ねていた。
しのびよるコロナ禍を危ぶみつつ、この世界初演を実現しようと、世界トップクラスの歌手たちが各国から来日していた。2公演のチケットはほぼ完売。韓国などアジア近隣国からも購入の問い合わせが入っており、2020年を象徴するはずのプロジェクトだった。
実現すれば、日本の音楽演奏史のマイルストーンになるはずの舞台。
中止とともに、音楽堂に寄せられた全国のファン、専門家からのメッセージはたったひとつだった。
「かならず、近いうちに日本公演を実現させてください」。
世界で人の交流が途絶えたいま、プロジェクトの価値は今、ますます輝きを増している。
国際都市横浜から神奈川県立音楽堂が、時代、国籍を超えた協働で創り上げ、発信する
古い歴史のかなたから、数百年を超えてよみがえる幻の名作オペラを未来につなぐプロジェクト。
「失われた夢」を再構築し、新しい希望に変える。
「あきらめない。」-――――――果たせなかった夢。コロナを超えて、再び人々がひとつになる。
今度こそ言おう。世界初の舞台作品が、目の前に、コロナ禍を超えて現れると。
それが音楽を通じた、地域と人々の新しい架け橋になると。
2020年の春、出演者、スタッフは「かならずもう一度ここで会おう」と誓い合って別れ、横浜を飛び立った。
そのメンバーが2022年10月、再び横浜に集結する。
「2020年版」をベースに、苦難の数年を経て、演出、彌勒忠史の新しいアイデアが音楽堂に実現する。